手根管症候群でみられる主要な症状は、親指・人差し指・中指の領域を中心としたしびれや痛みです。特に夜間・明け方に悪化し、手を振るように振る動作をすると一時的に楽になることが多いです。進行すると母指球の筋力低下・萎縮が生じ、OKサイン(母指と示指で円を作る動作)が難しくなることがあります。感覚障害は親指側の3本半の指と薬指の内側半分に現れやすいです。 以下、要点を整理します。
- 典型的な症状
- 親指・示指・中指・薬指のうち、特に前述の領域のしびれ・痛み
- 夜間・就寝時に症状が強くなる
- 手を振る、手を動かすとしびれが軽減することがある
- 手のこわばり感・握力の低下が徐々に現れる
- 進行時の徴候
- 親指の付け根付近の筋力低下・萎縮
- 物を細かくつまむ動作が難しくなる
- 診断の補助となる点
- 手首の痛みやしびれの分布が正中神経の支配域と一致するか
- 神経伝導検査や画像検査(MRI・超音波)などが用いられることがある
- 注意点
- 他の腕・指の病気(頸部の問題、尺骨神経の障害など)と症状が似ている場合があるため、専門医の診断が重要
- 長時間の手作業や特定の手の使い方が症状を悪化させることがある
もし具体的な状況(就業内容、症状の出方、発症時期、既往歴、どの指にしびれが強いかなど)があれば、それに合わせた解説や生活上の工夫・受診の目安を詳しくご案内します。
