要点を直接答えると、静脈内投与の原液としての15%塩化カリウムは過剰投与時に致命的な不整脈・心停止を招く可能性が高く、無尿や発熱は直接的な副作用として挙げられません。正確には、高カリウム血症を引き起こし、致死的な心室性不整脈や心停止のリスクが生じる点が最も重要です。 背景と解説
- 高カリウム血症のリスク: カリウム濃度が著しく上昇すると、心臓の伝導系に障害が生じ、致死性の不整脈や心停止を引き起こすことがあります。原液を過剰投与するとこのリスクが顕著になります。
- 無尿や発熱について: 無尿は腎機能障害など別要因により生じることがあるものの、塩化カリウム原液の静脈内投与そのものの直接的な副作用としては挙げられません。発熱も一般的には塩化カリウム投与の直接的な副作用としては一般的ではありません。
- 骨髄抑制: 多くの抗がん薬などにみられる副作用であり、塩化カリウムそのものの特徴とは異なります。
臨床的な注意点
- 投与速度と用量管理: 静脈内投与時は濃度・速さを厳密に管理し、適切な監視下で投与することが必須です。急速投与は特に危険であり、迅速な心機能の変化を招く可能性があります。
- 血清電解質と心電図のモニタリング: 高カリウム血症の初期兆候を見逃さないよう、投与前後の血清カリウム値と心電図を継続的に観察します。
結論
- 15%塩化カリウム原液の静脈内投与で「起こり得る」のは、最も重大なリスクとして高カリウム血症に伴う心停止・致死性不整脈です。無尿・発熱・骨髄抑制は該当性が低いか、直接の関連性は薄いとされます。
もし、特定の臨床シナリオや投与手順、監視項目の具体的な基準値（例：血清K⁺の正常域、心電図の所見、投与速度の上限など）を知りたい場合には、用途に応じて詳しく整理してお伝えします。